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2017年11月14日火曜日

axSpAと線維筋痛症の併存について

Co-Occurrence and Characteristics of Patients With Axial Spondyloarthritis Who Meet Criteria for Fibromyalgia: Results From a UK National Register. Macfarlane GJ, et al. Arthritis Rheumatol. 2017.

編集中に消えてしまったので、要点のみ…


背景
・これまでの既報でも、axSpAの人では線維筋痛症の人が多いことが知られていて、CRPは変わりないけどBASDAIとかはFM併存例で高くて、治療反応性も悪いと報告されていた
・今回はUKの国レベルの前向き多施設axSpAコホートで調べましたよ

結果
・1500人くらいのaxSpA症例を調べた
・FM2011ACR基準を満たしたのは全体で20%くらい
→サブ解析で修正NY基準、ASAS画像基準を満たす集団はそれぞれ20%くらいだけど、ASAS臨床基準のみ満たす人は9%と低い
以下、FM基準満たしやすい人
・女性
・貧困指数高い人
・HLA-B27陰性

※年齢は関係なし

FM基準満たす人は、
・BASDAI, BASMI, BADFI, BASGいずれも高い
・CRP 1以上の人の割合は有意差なし
・腸管外病変の割合は有意差ないけどやや多い傾向
・腫脹関節数、圧痛関節数多い
・BMI高い
・なんらかの併存疾患ある人多い
・バイオ使ってる人が5割くらい(満たさな人は3割くらい)
・不安、抑うつ感じてる人多い
・休職率も高い

考察
axial skeletonやenthesitisがFM診断基準に含まれちゃうのでoverlapしちゃうのはそうなんですし確かに実臨床でもみなさん感じてると思うんですが、そういったoverlapしちゃう人としない人の臨床所見、検査所見の差を示したのが有難い、ってところでしょうか。実際にこういう人にどういう治療すればいいのかは今後の課題、非薬物的治療も含めて。

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