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2017年9月6日水曜日

早期RAに対するPSL併用の効果:長期フォローより

Ann Rheum Dis 2017;76:1432–1435.  


  • bDMARDsのデメリットとしては、csDMARDsよりも感染のリスクが上がり、コストも高く、開始してもRA患者の1/3は十分なコントロールができない
  • bDMARDsを追加する前になにかできないか?どうすればbDMARDs開始を遅らせることができる?
  • 早期RAに対して、MTXにPSL10mgを併用して治療開始しその後漸減終了した場合と、MTXのみで治療開始した場合の予後を比較(CAMERA-Ⅱ trialの長期フォロー)

結果

  • PSL10mg併用群のほうがbDMARDs開始する割合が少なかった
  • SHS scoreは両者で有意差なし
    • SHS of hands and feet at the 2-year post-trial follow-up was not significantly different between the two groups (former MTX+pred median 0 (IQR 0–0), former MTX+plac (IQR 0–1.5); p=0.271)  



  •  副作用は心血管系がPSL併用群で高い傾向があるが統計学的有意差なし


  • COBRA studyの場合も、11年後のフォローで、bDMARDs開始率と新規に併存症を罹患する割合は、同等であった
    • Ann Rheum Dis 2010;69:807–12. 

window of periodの時期であれば、PSLもDMARDsとして働いて上記のようなメリットが出てくると筆者は考えているようです。
確かにコストは安いですが、日本人のような骨が弱い人種の場合は、PSL併用した場合に骨折が増えるリスクも欧米人より心配する必要がありそうです。その場合には早いうちから高RANKL抗体を併用すれば、より骨びらんも減って、骨折も減るんでしょうか。

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