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2017年9月6日水曜日

ASに対するTofa:phase Ⅱ trial

Ann Rheum Dis 2017;76:1340–1347.
背景
  • axSpAに対しては、NSAIDs, TNF-I製剤が長い間使用されてきた
  • 最近になってsecukinumabが使用されるようになった
  • TofacitinibはJAKの非選択的阻害薬であり、ASにも関与するIL-17, 21, 23に影響する。さらに、血清TNFも低下させる
  • 今回の試験が初めてASに対してTofaを用量比較した試験である

方法
  • 16週間(12週間実薬、4週間wash-out)
  • Phase 2, 多施設、ランダム化、二重盲検、プラセボ比較、用量比較
  • 対象
    • 18歳以上
    • AS-mNY基準を満たす
    • BASDAI ≧ 4
    • Back pain score ≧ 4
    • 2種類以上のNSAIDs治療に抵抗性
    • mNY基準を満たす場合には、CRP正常範囲内、活動性関節炎、腱付着部炎、乾癬があってもよい
    • 維持量のMTX, PSL(<10mg), SASPは継続してよい
  • 除外
    • 活動性結核感染症
    • 以前にbDMARDs使用歴あり
  • 割付
    • 1:1:1:1=placebo:Tofa 2mg 1日2回:5mg 1日2回:10mg 1日2回
  • Primary outcome:12週間時点でのASAS 20達成率

結果
  • 期間:2013/4-2015/3


  • 平均年齢41歳
  • アジア人 約20%
  • 平均BMI 約26
  • 罹患年数 3-4年
    • 一部、Tofa 10mgのほうが5mgより劣るデータがあるが、nの数も少なくサンプリングエラーと筆者は考えており、基本的には用量依存性の有効性であった
    • そもそもplaceboの反応が良い理由は不明
      • 男性、MRIにて急性期の炎症が多いほうが反応がいいが、plaacebo群のほうがこれらの割合が多かったということもない
    • High CRP/MRIにてinflammationがあるほうがTofaの効果は高かった(これまでのTNF-I製剤による報告と同様)



    • Tofa 5mg, 10mgで副作用多い
      • 帯状疱疹は2例(Tofa 2mg, 10mgにそれぞれ1人)

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