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2017年9月7日木曜日

一般人口におけるACPA陽性率:オランダのコホートより


Ann Rheum Dis 2017;76:1184–1190.

背景

  • 既報では、RA患者の55-91%においてACPA陽性となり、健常人では0-9%が陽性となる
    •  Ann Rheum Dis2008;67:8606. 、Arthritis Rheum 2008;58:30008. 、Rheumatology (Oxford) 2010;49:15903.、 Arthritis Rheum 2013;65:143947. 、Arthritis Rheum 2003;48:27419.
  • RA発症の10年ほど前よりACPAは陽性となる
  • これまでの既報では、一般人口におけるACPA陽性率に関するデータは少ない
    • 日本からのデータ(n=9575):自己免疫疾患のない30-75歳では、ACPA陽性率 1.7%
      • Arthritis Care Res (Hoboken) 2014;66:181827.
    • トルコからのデータ(n=941):1.0%
      • Rheumatol Int 2013;33:93942
  • 今回の研究目的は、一般人口のACPA保有率とRAリスク因子との関連を調べることである

方法
  • Lifelinesという、オランダの学術的な前向きコホートよりデータを抽出
    • オランダの北のほうで、コーカサス人が多い
  • RAに罹患しているかは自己申告、DMARDsの使用の有無、前年にリウマチ科に受診していることから推定

結果
  • 40136人のデータを抽出
    • 58% 女性
    • 平均年齢44歳
    • RA罹患率 0.3%


  • 全体でのACPA陽性率 1.0%
  • RA全体でのACPA陽性率 44.2%
  • RAがない集団での陽性率 0.8%




  • ACPA陽性率とRA有病率は年齢とともに増加




      • ACPA陽性のリスク因子
        • 加齢
        • 女性
        • 喫煙
        • 関節症状あり
      • ACPA陽性者の中で、22.4%が RAに罹患 (15.2%はdefined RA、7.2%は自己申告RA).









    • non-RAのなかでのACPA陽性のリスク因子


    • 加齢 

    • 喫煙 

    • 関節症状あり 





    • 一般人口を対象としたACPA陽性率に関する試験で、今回が最大規模のようです。
      人種や測定キットは異なりますが、ACPA陽性のリスク因子となるのが加齢、喫煙というのはある程度共通していそうです。女性、関節症状ありというのは、本文中でも述べられていますが、質問票形式のためおそらくRA患者が正しく識別されていないためでしょうか。

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