Ann Rheum Dis 2017;76:1184–1190.
- 既報では、RA患者の55-91%においてACPA陽性となり、健常人では0-9%が陽性となる
- Ann Rheum Dis2008;67:860–6. 、Arthritis Rheum 2008;58:3000–8. 、Rheumatology (Oxford) 2010;49:1590–3.、 Arthritis Rheum 2013;65:1439–47. 、Arthritis Rheum 2003;48:2741–9.
- RA発症の10年ほど前よりACPAは陽性となる
- これまでの既報では、一般人口におけるACPA陽性率に関するデータは少ない
- 日本からのデータ(n=9575):自己免疫疾患のない30-75歳では、ACPA陽性率 1.7%
- Arthritis Care Res (Hoboken) 2014;66:1818–27.
- トルコからのデータ(n=941):1.0%
- Rheumatol Int 2013;33:939–42
- 今回の研究目的は、一般人口のACPA保有率とRAリスク因子との関連を調べることである
方法
- Lifelinesという、オランダの学術的な前向きコホートよりデータを抽出
- オランダの北のほうで、コーカサス人が多い
- RAに罹患しているかは自己申告、DMARDsの使用の有無、前年にリウマチ科に受診していることから推定
結果
- 40136人のデータを抽出
- 58% 女性
- 平均年齢44歳
- RA罹患率 0.3%
- 全体でのACPA陽性率 1.0%
- RA全体でのACPA陽性率 44.2%
- RAがない集団での陽性率 0.8%
- ACPA陽性のリスク因子
- 加齢
- 女性
- 喫煙
- 関節症状あり
- ACPA陽性者の中で、22.4%が RAに罹患 (15.2%はdefined RA、7.2%は自己申告RA).
加齢
喫煙
関節症状あり
一般人口を対象としたACPA陽性率に関する試験で、今回が最大規模のようです。
人種や測定キットは異なりますが、ACPA陽性のリスク因子となるのが加齢、喫煙というのはある程度共通していそうです。女性、関節症状ありというのは、本文中でも述べられていますが、質問票形式のためおそらくRA患者が正しく識別されていないためでしょうか。
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