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2017年9月12日火曜日

ANCA関連血管炎と原発性Sjogren症候群のoverlap

Autoimmun Rev. 2015 Aug;14(8):742-50.

  • pSSはB細胞の活性化が高γグロブリン血症や自己抗体産生に繋がる
  • ANCAも産生されうるが、それが必ずしもAAVを生じるわけではない
  • そこで、The French Vasculitis Study Group and Club Rhumatismes et In-flammation (a section of the French Society of Rheumatology) data-basesにてpSSとAAVが併発している7例を調べてみた(pSSが先行してAAVを発症した症例)


pSSの臨床症状
  • 6/7例で腺外症状あり
  • 4/7例でクリオグロブリン陽性

AAVの臨床症状
  • 5/7例MPO-ANCA陽性、2/7例でPR3-ANCA陽性
  • 2/7例でGPA、2/7例でMPA、2/7例でMPO-ANCA腎限局型AAV、1/7例でEGPA

腎生検を施行した症例の病理学的特徴

臨床症状のまとめ

検査結果まとめ


pSS症例におけるANCAの割合に関する既報
  • ANCA陽性率は9%と稀

  • AAVはpSSにおけるB細胞活性化による腺外症状として生じてくるのかもしれない
  • 59.6%腎病変を併発
  • 肺、関節、Raynaudに関してはこの報告では腺外症状としてメインではなかった
    • 他の報告では、ANCA陽性のpSSではRaynaud 57%, 関節炎62%, 神経病変 43%, 肺38%であった。皮膚所見にもANCA陽性が関与しているとも。
  • ANCA陽性後からどのくらいでAAVを発症したかは今回の報告では不明
  • pSSではあまりみないような、著明な貧血がAAV併発例では多かった
  • 腎病変を罹患している例が多かったが、腎代替療法を必要とした症例はなかった
    • 症例数が少ないのでなんとも言えないが、pSSの診断が先についていてフォロー中のAAV発症であったため治療介入が早かったからかもしれない
  • pSSでANCA陽性例は、CRP、尿などを注意深くフォローした方がよさそう

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