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2017年12月19日火曜日

エコーを併用したT2T vs. 従来のT2T(ARCTIC)


BMJ 2016;354:i4205 | doi: 10.1136/bmj.i4205

こちらの試験もTaSER同様に、エコーを使用したT2Tの有効性を評価したものです。

方法

  • 24ヶ月間、open-label
  • ノルウェイの11施設で実施
  • 対象
    • 18-75歳
    • 2010ACR-EULAR RA分類基準を満たす
    • DMARD naive
    • 発症から2年以内 
  • US tight control群(US群)、conventional tight control群(コントロール群)にランダムに割付
  • 0, 1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 20, 24ヶ月時点で評価
    • US群は毎回エコーを使用し、32関節を評価
      • 患者、治療を行う医師は、エコーの結果を知ることができる
    • コントロール群は1年おきにUSで評価
      • しかし、患者、治療を行う医師は、エコーの結果を知らされない
  • 治療目標
    • US群:臨床的寛解(DAS44 < 1.6)、画像的寛解(PD陽性の関節なし)
    • コントロール群:臨床的寛解(DAS44 < 1.6)
  • 治療regimen(以下)


  • primary endpoint
    • 16ヶ月時点と24ヶ月時点で、臨床的寛解を達成、腫脹関節なし、画像的に関節破壊進行がない(ΔvdHSS < 0.5)割合



結果
  • 以下の通り実施



  • baseline characteristics(table1)


primary endpointを達成した割合(table2)

  • 両群で有意差なし
    • US群:22% vs. コントロール群:19%
      • 95% CI −7.1% - 13.7%

secondary endpoint(table2)
  • 疾患活動性、身体機能、関節破壊はいずれも両群で同等
  • US群のほうが、最終評価時点での生物学的製剤使用率は高く(29% vs. 17%)、MTX単剤で治療している割合は低い(53% vs. 71%)
  • 治療強化の回数、関節内ステロイド注射の回数は、US群のほうが多い
    • US群:治療強化 167、関節内ステロイド注射 770
    • コントロール群:治療強化 124、関節内ステロイド注射 548









  • 重度有害事象の割合も同等(US群:5% vs. コントロール群6%)




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