Toll-like receptors and chronic inflammation in rheumatic diseases:new developments
Leo A. B. Joosten, Shahla Abdollahi-Roodsaz, Charles A. Dinarello, Luke O’Neill and Mihai G. Netea
NATURE REVIEWS RHEUMATOLOGY JUNE 2016 VOLUME 12
- 100年以上前に微生物が発見され、そのすぐ後にphagocytosisが発見された。
- phagocyteが微生物を認識するための特異的なメカニズムである
- Ilya Metchnikov が1908年にノーベル賞のスピーチを行い、その中で様々な微生物を認識する分子が白血球表面にあることを予測していた
- この分子は、今はpattern recognition receptors (PRR)と知られており、自然免疫において非常に重要な役割を果たしている蛋白である
- PRRは椎体動物、非椎体動物、植物にも存在しており、それら微生物グループごとに特異的な分子motifが共有されており、それはmicro-organism-associated molecular patterns (MAMPs)と呼ばれる
- PRRには、以下が含まれる
- Toll-like receptors (TLRs)
- nucleotide-binding oligomerization domain receptors (NOD-like receptorsもしくはNLRs)
- C - type lectin receptors (CLRs)
- retinoic-acid-inducible gene 1(RIG - I)-like receptors (RLRs)
- DNA sensors IFI16
- cGAS
- TLRのToll-likeという名前は、1985年にChristiane Nüsslein-Volharによって発見されたDrosophila melanogasterに存在するToll proteinに類似しているためである
- 最初のTLRは1994年にNomuraらによって報告された
- その後、微生物が産生するLPSがTLRに結合することがマウスで報告され、宿主の防御、自然免疫、自然炎症に関わっていることが明らかになってきた
- そして、現在ではRA, SLE、ライム病、痛風でもTLRが活性化していることがわかってきている
Molecular mechanisms of TLR action
- 哺乳類のTLR familyはTLR1, TLR2, TLR3, TLR4, TLR5, TLR6, TLR7, TLR8, TLR9, TLR10, TLR11, TLR12, LR13 で構成されている
- TLR 1-11はヒト、マウスの両者にあるが、TLR10はマウスでは機能していない
- マウスのTLR10遺伝子C末端はヒトのsequenceとは無関係なnon-prodective sequenceであり、マウスのTLR10蛋白は機能を有していない
- TLR10の機能は2014年に判明し、inhibitory effectを有しており、TLR2によって活性化された免疫細胞に有意に発現している
- TLR12, TLR13遺伝子はマウスに発現しており、ヒトにも発現しているが、それらはpseudogenesである
- 多くのTLRは細胞表面に発現しているが、TLR3, TLR7, TLR8, TLR9, TLR11, TLR12, TLR13 は細胞内構造物(endoplasmic reticulum, endosomes, phagosomes, lysosomes, endolysomes)の膜に発現している(figure1)
- 細胞上のTLR発言は様々なメカニズムで制御されている
- IFNγなどのサイトカインによって促進される
- TLRの持続的な活性化は過剰な炎症に繋がるので、TLRを制御することは重要であり、microRNAなどpost-transcriptional regulationがそれに関わっている(figure1)
- 4つのfunctional adaptor moleculeがTLRと相互作用することがわかっている
- myeloid differentiation primary response protein MYD88 (以下、MYD88)
- TLR3以外のTLRsと相互作用する
- IL-1R-activating kinase (IRAK)-4, IRAK-1, IRAK-2, TRAF6をリクルートする
- IRAK-2-IRAK-4 dimerはリン酸化され、MYD88から分離し、TRAF6を活性化し、最終的にはMyddosomeと呼ばれる複合体を形成し、転写因子であるNFκBを核内へ移行し、炎症性サイトカインによる反応を誘導する
- TLRsカスケードの細胞内シグナルは、内因性の阻害因子であるIL - 1 receptor (IL-1R) type 8 (IL-1R8, TIR8, single immunoglobulin IL - 1R related receptor [SIGIRR]として知られる)、short MyD88 によって制御される
- Toll–IL-1 receptor (TIR) domain-containing adaptor protein (MYD88 adaptor-like proteinもしくはMalとして知られている)
- TIR domain-containing adaptor molecule 1 (TICAM - 1)(TRIFとして知られている)
- TIR domain-containing adaptor molecule 2 (TICAM - 2)(TRAMとして知られている)
The Toll–IL-1 receptor (TIR) domain in IL-1Rs and TLRs
- エンドトキシンとIL-1は、ともに、炎症性遺伝子であるprostaglandin G/H synthase 2(cyclooxyrgenase 2として知られる)とinducible nitric oxide synthaseの発現を促進し、これによってうさぎ、マウス、ヒトは発熱する
- IL-1R1の細胞質領領域はtoll proteinと50 amino acid homologyを共有しており、この領域をTIR domain(figure2)と呼び、IL-1が機能を発揮するのに重要である
- TIR domainは、IL-1R family全て(IL - 1R1: IL - 1αとIL - 1βが結合する, the co-receptor IL - 1R3:IL - 1α, IL - 1β, IL - 33, IL - 36が結合する、IL - 1R4:IL - 18が結合する)に発現しているという点が、IL-1, IL-1R, tollの機能的な関係を確立しており、他のサイトカイン受容体と比較してユニークである
- IL-1R8にもTIR domainが存在するが、この受容体のTIR domainは'wild-type' TIR domainと比較して、MYD88結合とIRAK下流のリン酸化に必要な2つのアミノ酸が置き換わっている。この変化は、IL-1R8欠損マウスより、hyper-inflamation responseに関係していることがわかっている
- teleost fishに存在するThe double immunoglobulin IL - 1R related receptor(DIGIRR)は、IL-1R8と関連しており、'wild-type' TIR domainと1つアミノ酸が変化している。これによってマクロファージがLPSとIL-1βに反応しなくなる。
- すなわち、ヒトにおいても特異的なTIR domainの多型が、IL-1RとTLRシグナルの阻害に関係し、新規治療薬の開発に繋がる可能性がある。
- TLR2, TLR4のリガンドは、LPSを含む3つの独立したグループがある
- TIRは、TLRsとIL-1Rの両者に共通であり、MYD88をリクルートするのも同じであるため、TLRリガンドからの反応とIL-1からの反応は区別できない
- この反応によって、IL-1β、TNFをコードする炎症性遺伝子の発現が促進される。そして、TNFとIL-1自体もまたそれぞれsynergisticに作用する
- そのため、TLR2, 4を欠損したマウスでは、IL-1とTNFが関わっている炎症性疾患に対して保護的となる
- IL-1経路の欠損とは、IL1a, IL1b, IL1r1, IL1r3(それぞれIL - 1α, IL - 1β, IL - 1R1 and IL - 1R3をencodeしている)遺伝子の欠損と、Casp1(IL-1Β maturationに関与しているcaspase 1をencodeしている)遺伝子の欠損を含む
- しかしながら、好中球の殺菌作用は、IL-1α阻害によって低下するが、Tlr1, Tlr2, Tlr4 Tlr3, Tlr6, Tlr7, Tlr9, Tlr11遺伝子欠損では問題ないことがわかっている
- IL1r1遺伝子を欠損したマウスでは、好中球による死滅細胞への炎症性反応が低下する
- すなわち、殺菌作用には、IL-1R機能が必須だが、TLR機能は必須ではないということである
- さらに、TLR遺伝子を複数欠損したマウスを調べた
- Collagen-induces arthritisと、monosodium urate (MSU)結晶によるacute inflammation arthritisは関係があることがわかっている
- IL-1蛋白(特にIL-1β)は、マウスでもヒトでも、痛風による関節炎を起こす
- Tlr2, Tlr4遺伝子を欠損したマウスでは、MSU結晶を投与しても好中球が浸潤してこないことがわかっている
- さらに、MSU結晶によって刺激された、マウスの骨髄由来マクロファージ産生IL-1βは、Tlr2もしくはTlr4遺伝子欠損マウスでは著明に低下した
- しかしながら、MSUはTLR4には結合せず、TLR4は主にLPSなどが結合する
- MSUによるIL-1βの産生には、脂肪酸が必要であり、MSUと脂肪酸によってTLR2が活性化することが知られている
- すなわち、MSU-脂肪酸の複合体がTLR2に結合し、IL-1β産生を刺激し、IL-1βが痛風関節炎を起こすということである
Rheumatic diseases and TLRs
- TLRsは主にMAMPsによって活性化されるが、damage-associated molecular patterns (DAMPs) と呼ばれる内因性の分子によっても活性化される
- DAMPsは4つのグループに分けられる
- 細胞外マトリックスのdegradationにより産生されるもの
- hyaluronan fragmentsなど
- 炎症によって増加するもの
- S100 protein , serum amyloid A3 (SAA3), tenascinなど
- 壊死した細胞から放出されるもの
- high-morbidity group protein B1 (HMGB-1), endogenous nucleic acidsなど
- その蛋白自身が酸化、シトルリン化されたもの
- minimally oxidized LDL, シトルリン化フィブリノゲンなど
- 多くのDAMPsがTLR4を活性化する
- 一部のDAMPsは、TLR2, TLR3, TLR7, TLR9 も活性化する
- DAMPsを認識したのち、TLR sは組織修復と細胞の残骸を処理するように免疫システムにシグナルを送る
- しかしながら、TLRの経路に異常があると、リウマチ系疾患の発症に関与することがある(figure3)
<Rheumatoid arthritis>
- RA患者の滑膜では、TLR2, 3, 4, 7 の発現が増加している
- fibroblast-likeな滑膜細胞では、TLR2, 3, 4の発現が増加しており、それらが刺激されるとIL-6、MMP-3, MMP-13産生が増加する
- さらに、RA患者では、血中のCD16陽性単球のTLR2、CD14陽性滑液マクロファージのTLR2, 4の発現も増加している
- RA患者では、TLR2, 4の反応性も増加している
- RA患者の、血中の単球由来の樹状細胞とCD14陽性滑液マクロファージは、TLR2, 4によって産生されるTNFとIL-6が有意に多い
- PBMCsでも、TLR4への刺激の反応性が増加している
- 血中の単球由来の樹状細胞とPBMCsの反応性増加に関しては、細胞表面のTLR4の発現の違いじゃ説明がつかず、細胞内のregulationの変化が原因と考えられる
- さらに、TLR4遺伝子多型が、有意にTLR4 minor allele rs1927911 と疾患活動性に関連があることを示しており、TLR4が一部のRA患者の疾患予後に関係している
Rheumatoid arthritisにおけるMAMPs
- 内因性・細菌由来などのTLRアゴニストが、リウマチ系疾患の免疫反応を活性化することがわかってきている
- MAMPsがRA発症・再燃に関与していることは、TLRが発見される前からわかっていた
- RA患者の関節で、EBV, CMV, パルボB19と同様に、細菌のDNAとペプチドグリカンが見つかっており、RA発症に関与している
- MAMPsは、RAモデルマウスにおいてRAを発症させるのにも使用されている
- TLR2, NOD2のリガンドを含むStreptococcal cell wall (SCW) fragmentsを関節内に注射すると、TLR2, MYD88, TNF産生を介した急性炎症を起こす
- この注射を繰り返すと、当初は自然に消失する炎症であったものが、TLR4依存性とMYD88依存性の慢性破壊性炎症へ変化する。この変化は、IL-1, IL-17を介してT細胞によって生じ、Trif signalによって制御される
- 関節内へds-RNAもしくはCpG-containing DNAを投与すると、それぞれTLR3, TLR9を介してシグナルを送り、一過性の関節炎を起こす
- the K/B×N serum-transfer RAモデルでは、LPSによるTLR4活性化では、IL-1を回避し、IL-1Rがなくても関節炎を起こす
- このモデルでは、TLR7アゴニストを少量で繰り返し投与すると、TLR2, TLR7, TLR9の反応性が低下し、関節炎も改善する
- MAMPsの産生源として、ここ数年は、腸内細菌叢が注目されている
- これは、炎症性腸疾患において、腸管外病変として関節炎をきたすこともそれを裏付けている
- 口腔内の細菌を除菌することは、発症早期のseropositive RAに対して有効である
- 新規発症RA患者では、グラム陰性菌であるPrevotella copriが増加していることがわかっている
- メカニズムとしては、腸内細菌によってTh17細胞が増加することが考えられている
- segmented filamentous bacteria (SFB) はTh17の産生を強く刺激し、胚中心の活性化を促進し、B細胞による自己抗体産生を増加させることがRAモデルマウスでわかっている
- 小腸の樹状細胞による、MHC class 2依存性のSFB抗原の提示が Th17産生において重要である
- 歯の感染症も、疫学的な点から、RA pathogenesisに関与していることがわかっている
- 歯の感染症が併存している場合、RAにおいて骨破壊が進行しやすい
- また、動物モデルでも、歯の感染症も一緒に誘導すると、TLR2発現増加と抗原提示細胞によってIL-6産生とTh17分化を促進させることで、骨破壊をより進行させる
- Porphyromonas gingivalis は、歯の感染症の主な原因であるが、 peptidylarginine deiminase(PAD) という酵素を発現していることが特徴である
- 人間のPADでは異なるが、Porphyromonas gingivalis のPADは、アルギニン残基をシトルリンに変化させ、RA pathogenesisに直接関与するシトルリン化した新しいepitopeの形成させる
- RA患者において、Porphyromonas gingivalis をより多く保有していると、ACPA titerも高いことがわかっている
RAにおけるDAMPs
- RA患者の血清と滑液はTLR4を活性化させる
- TLR2, TLR4, TLR8を中和抗体で阻害 or MYD88 と Mal(TLR2とTLR4のadaptor molecule)のdominant-negative formsを過剰発現させると、RA患者の滑膜細胞による炎症性サイトカインとMMP産生は阻害される
- 軟骨をIL-1に曝露させると、内因性TLR4アゴニストの産生が増加し、NFκBが活性化される
- S100 - A8, S100 - A9 proteins, tenascin, extra domain A (EDA)-containing fibronectinなどのいくつかのDAMPs は、RA患者の滑膜と滑液にてみつかっており、EDA fibronectin濃度は関節破壊の程度と相関している
- SAA3は、TLR4とlymphocyte antigen 96(=protein MD-2)の複合体に、高い親和性で結合する
- RA患者の関節では、heat shock protein 96 kDa β member 1(gp96) が増加しており、TLR2を介してマクロファージを活性化し、これによって局所のマクロファージからのTNF産生が増加する
- RA患者の滑液由来のsingle-stranded RNAは、単球のTNFに関する転写因子を増加させており、TLRの内因性TLRリガンドであることを示唆している
<SLE>
- RAと異なり、細胞内TLRがより重要な役割を果たしている
- これまでのエビデンスでは、TLR7がSLE pathologyに重要であることはわかるが、TLR9についてはcontroversialである
SLEにおけるMAMPs
- 感染症(特にウイルス)は、SLEなどの自己免疫疾患の増悪をきたすことがある
- EBV, CMV, パルボB19はSLEのpathogenesisに関係している
- ウイルスRNA, ウイルスDNAは、TLR7, TLR8の様な細胞内TLRsを活性化するMAMPsであり、type1 IFNを産生させる
- IFN signatureの疾患には、SLEやSjSがある
- SLE患者の血中の細菌やウイルスのhypo-methylated DNAが、TLR9を介して、type 1 IFN介して免疫反応を起こす。これによって、IL-6やDNAに対する自己抗体を産生する。
- SLEの初期段階である抗核抗体の産生によって、RNAとDNAを含む免疫複合体が形成され、plasmocytoid 樹状細胞のendosomal TLR7, TLR9ががそれぞれ活性化され、type 1 IFNが産生される
- endosomal TLRの活性化には、B細胞のB cell receptor(BCR)、樹状細胞とplasmocytoid 樹状細胞のFcγreceptorによる、免疫複合体の内在化が必要である
- lupus-proneマウスでは、抗核抗体産生の際に、病態とは関係のない自己抗体も産生される(anti-myeloperoxidase、anti
-
β2
-glycoprotein
-
1、anti-cardiolipin antibodies)
- TLR7過剰発現は、内因性RNA複合体によるTLR7活性化によって、T1 stageのB細胞の増殖とクラススイッチした自己抗体産生を促し、動物モデルではSLEの重症化をおこすことがわかっている
- 現時点では、TLR7を介したlupusモデルマウスのpathogenesisには、plasmocytoid 樹状細胞とB細胞が重要であることが示唆される
- Y RNA、the intracellular 60 kDa SSA/Ro ribonucleoprotein (Ro60とも知られる)、anti - Ro60 antibodiesを含む免疫複合体は、マクロファージによるTLR7依存性のTNF産生を刺激する
- これは、cardiac neonatal lupus に関与している
- 少量のTlr7をB細胞特異的に発現させた、Sle1を有するtransgenicマウスでは、SLEが重症化する
- B細胞特異的Tlr7発現を増加させると、Tfhがなくとも、脾臓のB細胞、T細胞が活性化し、RNA蛋白と自己抗体の複合体を形成し、SLEが増悪する
- 外因性のtype 1 IFNを投与 or inhibirotory Fcγ受容体Ⅱbを阻害すると、B細胞のこれらRNA, DNAへの反応性が増強される
- これらTLR7関連のprocessは、ヒトでは調べられていない
- SLEにおいて、TLR9に関しては、TLR7ほど役割が確立していない
- マウスB細胞では、anti-double-stranded-DNA, anti-chromatin , anti-nucleosome autoantibodiesの産生、クロマチン-IgG複合体によるB細胞活性化において、TLR9発現が重要である。しかしながら、TLR9 - deficient MRL/lpr lupus-proneマウスでは、TLR9を正常に発現しているマウスよりも重症になる傾向があり、TLR9はむしろ保護的なのかもしれない
- 実際に、TLR9は、lupus-proneマウスにおけるTLR7依存性 RNA関連自己抗体の産生を抑制することが知られている
- TLR8も、樹状細胞におけるTLR7の反応を制御することで、SLEにおける免疫反応を制御することがわかっている
<Gout>
- MSU結晶のみでは関節炎を惹起せず、次なるシグナルが炎症性サイトカインの産生に必要である
- それが、脂肪酸(食事、肝臓からの放出、蓄積した脂肪組織による)やLPSなどのTLR2, TLR4リガンドであることがin vitroにおいて示されている
- TLR2, TLR4以外のTLRで、痛風の関節炎に関与しているものは現時点ではわかっていない
GoutにおけるMAMPs
- IL-1βとIL-6の関与が痛風関節炎に関与していることがわかったのは25年前
- その後、TLRがIL-1β産生に必要不可欠であることがわかってきた
- 細胞内の pro-IL-1β産生とinfllamasome構成成分の増加は、LPSのようなMAMPsによってTLR4が活性化されることで惹起される
- TLR4によって活性化された細胞においてのみ、MSU結晶が活性のあるIL-1βを惹起でき、痛風関節炎を引き起こす
- TLR2も、グラム陽性菌に含まれるlipoteichoic acidやpeptidoglycanなどのいくつかのMAMPsを受容できる
GoutにおけるDAMPs
- S100 - A8-S100 - A9 複合体が滑膜細胞、痛風結節、痛風患者の血清において増加しており、疾患活動性と関連している
- S100 - A8-S100 - A9 複合体はMSU結晶によって活性化された貪食細胞によって放出され、TLR4を介したIL-1βの産生を増加させる
- 高濃度の可溶性尿酸でプライミングされたPBMCsは、IL-1β、IL-6、TNFなどの炎症性サイトカイン産生が増加する
Targeting TLRs in rheumatic diseases
- 上記疾患に対して、それぞれ異なるTLRが治療の標的となる(figure4, Table1)
- RA
- TLRはTNFやIL-6などのサイトカインを産生する強力なdriverなので、TLRを市街することは、TNFi製剤やIL-6受容体阻害剤などの生物学的製剤と同じように有効であることが期待できる
- SLE
- endosomal TLRsが、治療標的となるだろう
- endosomal TLRsは、自己の核酸を認識し、自己反応性B細胞と自己抗原を認識する樹状細胞を産生する。これらの細胞を阻害することが有効だろう。
- TLR特異的な阻害薬はまだ承認されていない
- しかしながら、endosomalを酸性化することでTLR9などのendosomal TLRsを阻害する作用を有する抗マラリア薬は、実際にリウマチ系疾患において有効性を示している
- TLR以外の分子も治療標的となる
- オーラノフィンは、TLR3依存性TRIFシグナルをin vitroにおいて阻害する
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