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2017年9月8日金曜日

EGPAに対するリツキシマブ


  • 寛解導入としてRTX 375mg/m2/week for 4week OR 2 doses of 1000mg 2week毎 使用したretrospective study(Mohammad AJ, et al. Ann Rheum Dis 2016;75:396–401.)にて、6ヶ月後の改善 83%、12ヶ月後の改善 90%だった。
    • そのうち、remission(BVAS=0) 34%, 12ヶ月後のremission 49%と良好な結果。
    • PSLも漸減はやくできたが、完全PSLオフは6%のみで、これはGPAやMPAの場合と比較すると低く、EGPAにおいてはRTXは完全なPSL sparing agentではない。
  • ANCA(+) vs. ANCA(ー)にて、remission達成率はそれぞれ12/15(80%)と8/21(38%)と、ANCA(+)のほうがRTX有効であった
    • これは以前のEGPAにおける複数のケースレポートでも同様の傾向。
    • GPA・MPAでは、RCTはANCA+が多いが、ANCAーのcohort studyで同様の傾向があり、RTXの有効性は血管炎の病型ではなくANCAの有無により左右される可能性が高い。
  • refractory(難治性)かrelapse(再燃)かでRTXの効果の違いはなかった
  • RTXの使用方法でも効果の違いはなかった
  • 6ヶ月後にRTXによる追加治療までおこなってpartial response(ΔBVAS > 50%)もなかったのは1人のみ。
 
Baseline
  • 36/41はRTX治療前にimmunosuppressive drugが入っていた
  • BVASの推移
  • Remission, PR, no responseの推移


  •  PSLの推移

  • Eos数、ESR、CRP:効果の有無に関わらず変化なし
  • IgGは正常範囲内に維持(→IgGはRTX使用者の易感染性の指標としては不向き)
  • B cellは12ヶ月後まで消失
  • 14/41(34%)で感染症を起こした(日和見感染症なし)
  • 15/41でinfusion reaction(GCとanti-histamineにてpremedicationすれば最小に抑えられるかも)
  • 血球減少なし
  • 1年以内に死亡なし

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