- PNに対するRTXは症例報告レベル(Mod Rheumatol, 2017; 27(4): 696–698、Nihon Rinsho Meneki Gakkai Kaishi. 2008 ; 31(2) : 119 – 23、Case Rep Med. 2009 ; 2009 : ID738293、Clin Rheumatol. 2011 ; 30(9) : 1241 – 45 .)
- 自己抗体も見つかっておらず、ANCA陽性率も低く、そもそもB cellがどこまで関与しているか不明。
- tofacitinibにて治療抵抗性のPNを治療した報告もある(Ann Rheum Dis. 2016 Dec;75(12):2214-2216.)。
- 14歳発症で28歳の時に皮膚潰瘍・消化管病変で再燃し、ステロイドパルス、RTX、TNF製剤、TCZ、CY、血漿交換もおこなったが改善しなかった。
- そこで、JAK阻害薬を使用するために、下流であるSTAT3リン酸化をIL-6刺激にてサイトメトリー(CyTOF、単一細胞においてタンパク質45個まで調べることができるプロテオミクス)で測定したところ、特にCD4, CD8サブセットにおいてSTAT3リン酸化が有意に増加していた(下図)。
- そこで、tofacitinib 10mg 1日2回 を使用したところ、それぞれのサブセットにおけるSTAT3リン酸化は健常人レベルまで改善し、臨床症状もそれに合わせて改善し、PSLも60→10mgまで漸減できた。
- TCZで改善しなかったのにIL-6刺激で増加するSTAT3がJAKIで治療により低下したのは、IL-6をバイパスする経路(TLR4, 7, 9やIL23 pathway)がJAK-STAT3を刺激するためであろう。
- TNF阻害剤で治療した例もいくつか報告がある(Actas Dermosifiliogr. 2017 Mar 31. pii: S0001-7310(17)30126-6)
- 若年発症のPNではADA2欠損がPN発症に関与している場合があり(Ann Rheum Dis. 2017 May 18.) 、その場合には当初はステロイドで効果を示すものの漸減の過程で再燃する。そういう症例は、LPSにより刺激された単球からのTNF産生が亢進しており、サリドマイドやTNF阻害剤が有効なケースがある
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