van Vollenhoven RF, et al. Ann Rheum Dis 2018;77:495–499. doi:10.1136/annrheumdis-2017-212478
背景
- RAに対して、TNFi、MTX、ABTを使用すると、Tregの機能が改善することが報告されている
- TNFiによってTregが改善した患者では、改善したTreg機能によって、IL-6阻害・Th17が抑制された
- TCZによってCD39+Treg活性が増加する
- そのため、Treg機能を調節することが、RAを含む自己免疫疾患の治療につながることが期待されている
- Tregalizumab
- ヒト化モノクローナルCD4 IgG 抗体であり、CD4に結合して、Treg特異的に活性化させる
- CD4のdownmodulationは、tregalizumabのagonistic活性の指標として利用することができる
- 今回は、MTX不応の活動性RAに対する、tregalizumabのphase2b 試験である(TREAT2b)
方法
- 321人のRA患者を対象とした
- 1987 ACR or 2010 ACR/EULAR criteriaを満たす
- 機能分類 1-3 の状態が6ヶ月以上続いている
- MTXに治療抵抗性
- デザイン
- phase 2b
- 二重盲検、ランダム化プラセボ比較、欧米の14カ国で実施
- Main phase
- 24週間
- プラセボ比較
- 12週時点における、baseline TJC, SJCから20%以上の改善の有無で、responderとnon-responderにわけ、non-responderは盲検下にて治療強化した
- Extension phase
- 24週間
- 治療群のみ
- follow-up
- 4週間
- primary endpoint
- 12週時点でのACR20
結果
- 有効性
- 12週時点でのACR20(Figure1A)
- placebo群と有意差なし
- 24週時点でも有意差なし(Figure1B)
- 安全性
- 治療関連有害事象はどの群も同等
まとめ
- tregalizumabは、MTX不応の活動性RAに対して、臨床的な有効性を示さなかった
- in vivoでは、tregalizumabによるTreg活性化作用がないのかもしれない
- もしくは、RAにおいてTregはあまり重要ではないのかもしれない
- 48週目までACR20/50/70 responseは増加傾向だった(特に200mg群)ので、長期間使用することで臨床的な有効性を発揮するのかもしれない
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